指輪サイズが小さく、大きくなった時の対処方法は?自分でできる指輪の調整テクニック
指輪は合っていないサイズを着用すると、指から外れて紛失してしまったり、回ってしまって折角のデザインが掌側に向いてしまうことがあります。また、ゆがみの原因にもなりえます。
これらを防ぐため、それぞれの指に合わせてしっかりとサイズを調節する必要があります。
しかし、買ったときはピッタリだったはずのリングが緩く感じたり、逆にきつく感じてしまったり、別の指に着用したくなったりしたことはありませんか?
また、購入時の体調や季節、時間帯で指のサイズが異なる事も少なくはありません。
こちらのページでは、原因から調節方法まで詳しく説明していきます。
目次
指輪サイズがゆるくなる原因は?
指輪のサイズがゆるく感じてしまう原因の多くに、購入時の指のむくみが挙げられます。
塩分の多い食事やお酒を飲んだ翌日、なんだか顔がむくんでいるなあ…と思ったことや夕方足がむくんで痛いなあ…なんてことはありませんか?指も顔や足と同じくむくみます。
朝と夕方は勿論、夏はむくみやすく冬は締まりやすいという特徴があります。
これは体内の水分量や血流、体質によります。
指輪は多少窮屈さを感じても取れにくい・簡単に外れない・落ちないくらいのサイズ感が安心なのですが、指がむくんでいる状態で指輪のサイズを合わせてしまうと翌日やむくみにくい時期に指輪がゆるく感じてしまいます。
また、むくみを感じていると外れなくなるのが怖くなってしまって少しゆるめのサイズを購入してしまう方も多いです。
指輪サイズのゆるみの防止方法
指輪サイズの大敵であるむくみについてお話しましたが、少し意識するだけでしっかりとしたサイズを選ぶことができます。
ここでは、購入後の指輪のゆるみを防ぐために購入時やサイズチェックの際に気をつけるべきポイントをご紹介いたします。
防止方法1.寝起きや夕方には指輪サイズをチェックしない
寝ている間は起きている時に比べて心臓と同じ高さに腕が位置する為、指に運ばれる水分量や血液量が多くなり指先に水分が溜まる事でむくみやすいと言われています。
また、体内の水分は重力に従い下へと落ちていくため、夕方近くになると指先に余分な水分が溜まり、むくみを感じるようになります。
そのため、起床から3時間程度~7時間程度の間にサイズを測ると指先のむくみが少なく、より着け心地の良い指輪サイズをお探しいただけます。
その間でサイズを測る事が難しい場合は、むくみを意識して少しきつめの指輪を選んだり、こまめに指の状態をチェックするのもポイントです。
あまり感覚が分からないようでしたら、店員さんに現在の状態を伝えた上で測ってもらいましょう。
防止方法2.お酒を飲んだ翌日は指輪サイズの調整を避ける
お酒を飲んだ次の日や、塩分を沢山摂取した次の日は特に注意が必要です。
血中アルコール度が高くなると血管が膨張し、血管から水分が漏れ出してしまいます。
また、アルコールの利尿効果や一緒に摂取したおつまみなど濃い味の料理により喉が渇きやすく、更にアルコールを分解するために通常より水分を摂取することで、翌日むくんでしまいます。
ちなみに、体には体内の塩分濃度を一定に保つ為の機能があり、体内の塩分濃度を薄くしようと体内に水分を溜め込もうとします。
そのため、リングサイズを測る前日は飲みすぎ・食べすぎを控える事で後々リングサイズが合わないというトラブルを防ぐことができます。
指輪サイズを小さく調整する方法
指輪のサイズは毎日変化することもありますが、抜けてしまうくらいのサイズ感の場合は紛失してしまう可能性が高くなります。
しかし、貴金属の扱いは非常に難しいためお困りの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、身近なもので簡単にできる調節方法や専用パーツ、修理店での調整など、指輪サイズを小さく調整する方法を数パターンご紹介いたします。
指輪サイズを小さく調整する方法1.指輪の重ね付け
指輪がゆるくて抜けてしまう際には、その指輪の他にもう1本指輪を着用し指輪が移動したり抜けたりするのを防ぎます。
メリット
気軽に調節できる点やオシャレに見えるのもポイントが高いです。
何点か重ね付け用のリングを用意して服装や気分によってコーディネートするのも素敵です。
デメリット
重ね付けの際に指輪同士が当たってしまいキズがついてしまう事があります。
また、大きすぎるサイズのリングを調節することや指輪が回ってしまうのを防ぐのが難しい点です。
指輪の重ね付けのおすすめアイテム ①細身のシンプルなリング
細身でシンプルなデザインのリングは合わせたい指輪のデザインを邪魔することなく、また着用感が非常にいいので重ね付けの際に違和感あるという方にもオススメです。
細身のリングは種類も多く値段もお手軽なものが多いのでチャレンジしやすいのも魅力のひとつです。
指輪の重ね付けのおすすめアイテム ②ゆるめのV字リング
Ⅴ字リングは大ぶりの石が入っているリングとの相性が抜群です。
リングのデザインに合わせたラインのものを選ぶのもポイント。
センターにあるデザインを邪魔することなく、またまるで最初からセットリングだったかのような華やかで優しいラインを引き出してくれます。
また、Ⅴ字リングは石座部分との衝突を避けるため、指輪へのキズのストレスも減らしてくれます。
指輪サイズを小さく調整する方法2.指輪サイズ調整用のパーツを使用
指輪がゆるく感じるということは、指の太さに対して指輪の内径が大きいということです。
通常のサイズ直しでは直接加工を加えることによって内径を調節しますが、自分でやるのは難しいため修理専門店に依頼する必要があります。
デザインによって値段が大きく異なるため、予算オーバーになってしまう方もおられます。
また、多くの修理専門店は3週間前後指輪を預けなければならないので、すぐに使いたい・指輪を手放したくないという方には指輪サイズの調節用パーツを使用するという手もあります。
指輪サイズ調整用のおすすめパーツ ①ピタリング
ポリプロピレンで作られているリングサイズ補助器具です。
ポリプロピレンは医療器具や食品容器などにも使用されているため安心して使えます。
薄型・厚型、細幅・広幅など指輪に合わせて使用することが可能です。
指輪を着用後、4本出ている爪部分を指輪に引っ掛けてそのまま着用するだけというお手軽さで、値段も安価です。
着用時の蒸れや違和感、掌側から見ると若干ピタリング自体が見えるので見栄えはあまりよくない、大幅なサイズ調節には向かないなどのデメリットもありますがすぐにサイズを調節したい、時間がないなどの方にオススメです。
指輪サイズ調整用のおすすめパーツ ②リングストッパー
スプリング状になっているPVC素材の調節器具です。
非常に安価で入手可能で、指輪の腕下に巻き付けることでサイズを簡単に調節できます。
柔軟性の高い素材が使用されていることが多く、幅広いデザインに対応しています。
着用時の違和感、大幅なサイズ調整・幅が商品と合わないリングの調節が難しい、見栄えはあまりよくないなどのデメリットもありますが、サイズ調節ができない指輪やすぐに指輪サイズを小さく調節したい、時間がないなどの方にオススメです。
指輪サイズを小さく調整する方法3.指輪にマニキュアを塗る
指輪が少しだけゆるい、抜けるまでではないけれど指輪が回ってしまうなどの対処法として、指輪自体にマニキュアを塗るという方法もあります。
マニキュアを塗る事で指輪と指のすべり止めの役割を果たしてくれます。
メリット
トップコートやクリアタイプのマニキュアであれば着用時もあまり目立つことないです。
デメリット
ただ、金属の種類や加工によっては金属が変色してしまったり、塗ったマニキュア自体の変色によって色味が変わって見えてしまう可能性もあるため注意が必要です。
また大幅なサイズ直しには向かない点、におい、ムラになってしまう可能性もあるためお試しの際は気をつけてください。
指輪サイズを小さく調整する方法4.指輪の修理店で指輪を小さく調整してもらう
自宅で指輪サイズを小さく調整する方法を何点か紹介してきましたが、気軽で安価である一方、大幅なサイズ直しを必要とする場合は調整が難しく、さらに見た目や着用感などに若干の違和感がぬぐえません。
指輪を直接加工する修理は一見簡単そうにも見えますが、材料や工具、専門の知識が必要なため、修理専門店で行う事をオススメします。
専門家が素材や形状を見て適切なサイズ直しをするので、跡が目立つこともほとんどなく快適に使用することができます。
また、大幅なサイズ直しが必要な場合は補助器具などで調節するには限界があり、抜けてしまうくらいサイズが大きい指輪だと紛失や破損の原因にもなるため、早めの修理をお勧めいたします。
ジュエリースミスでは最短納期3営業日以内のお仕上げが可能なので、お急ぎの方や大切な指輪をなるべく手放したくない方にも安心してご利用頂けます。(素材や形状によっては承れない場合がございます)
指輪の修理専門店での対応方法 ①指輪の内側を切り落とす
サイズ直しの大半を占めるのがこの方法です。
指輪の内側には素材を示す刻印やブランドマークを初めとして、記念日やイニシャルなどの刻印を入れている方も多くおられます。
刻印を避けながら指輪の腕部分を切断し、調節したいサイズに合わせて短くして、ロウ付けという方法を用いて再度溶接します。
ある程度の大きさまでならば調節することができます。
溶接部分は元々の指輪に合わせて成形し、全体を磨き上げる事でほとんど繋ぎ目が分からないほどに調節することが可能です。
指輪の修理専門店での対応方法 ②指輪の内径を調整する
指輪のデザインによっては全周に柄や彫りが入っているものもあるため、指輪の腕を切って再度溶接する方法だとデザインが途切れてしまいます。
そのようなデザインの場合は、内側に板状の地金を溶接して内径を小さくすることでサイズを調節することができますが、元々入っていたブランドロゴや金属の種類を示す刻印、記念日やイニシャルの刻印が消えてしまう可能性が非常に高いため注意が必要です。
指輪サイズが小さくなる原因は?
ここまで、指輪サイズが大きくなってしまった原因と小さく調整する方法について解説しましたが、その逆も当然あります。
買ったときはピッタリサイズだったはずの指輪サイズが年々小さく感じてしまう…ということはありませんか?
リングが小さくなると着用できなくなってしまったり、外さなければいけない場面で困ってしまうといった場合もございます。
まずは指輪サイズが小さくなってしまう原因から解決策をご紹介します。
原因1.指太り
指輪が小さく感じてしまう原因の1つとして、指のサイズが変わってしまった事が挙げられます。
体重の増加により他の部位と同じく指も太ってしまうといったパターンも考えられますが、指は比較的太りにくいといわれている部位であるため、単純に数kgの変化で指が太ってしまったというケースは少ないです。
しかしながら、女性は妊娠・出産によってホルモンバランスが大きく変化するため、指が体重の増加以上にむくんでしまったり関節が太くなる(変化する)場合があります。
また、出産時は何が起こるか分からないため、お医者さんから外しておいてくださいと言われることもあります。
出産後しばらくして落ち着く場合もありますので焦らずに様子を見ましょう。
原因2.指のむくみ
指のむくみはホルモンバランス・季節・時間帯以外にも、生活習慣や運動不足によって引き起こされる場合もあります。
むくみ自体の原因は様々ですが、血管外に水分が多く染み出してしまっている・タンパク質の低下・リンパの流れが悪いなどが挙げられます。
特に食生活においては、塩分の高い食事やお酒の過剰な摂取は体内の塩分濃度が高くなり、結果として体が水分量を一定に保とうとする働きやアルコールを分解する働きによりむくみやすくなります。
また、慢性的な運動不足や体の冷えもむくみを引き起こす原因になるので、体を温めたり動かしたりすることも大切です。
原因3.指の関節の変形
よくスマートフォンの使用により指の形が変化してしまった、利き手の指が太いなど耳にすることがありますよね。
もちろん手は日常の中で頻繁に使用する体の部位のため、月日が経つことで変化してしまう場合もあります。
しかし原因はそれだけではなく、ホルモンバランスによって関節が変形してしまうこともあります。
エストロゲンというものが深く関係しており、妊娠や出産、加齢などでエストロゲンが減少することで健や関節の炎症が起こりやすくなってしまいます。
また、女性の生理中のむくみの原因のひとつであるとも考えられています。
進行していくと痛みを伴うこともあるため、酷い場合は医療機関にて相談することをお勧めします。
指輪サイズの縮小の防止方法
生活習慣や体形の変化、ホルモンバランスなどで指が変化してしまうことで指輪サイズが小さくなってしまうことについてお話しました。
ここからは、日常でできるちょっとしたマッサージや生活の中で気を付けることなどをご紹介します。
指のサイズは変動しやすいので、少しの努力で指輪の着用感が変わることもあります。
防止方法1.ダイエット・マッサージ
指部分は体重の変化が顕著に出ることはあまりないですが、「指がふとったかも?」と思ったらダイエットをしてみるのも一つの方法です。
指がむくみやすい、最近指輪が小さくなってしまったと感じた場合はマッサージが有効です。
血のめぐりが悪くなってしまったり指先が冷えてしまっているとむくみが起こる原因になってしまいます。
指を揉みこむように抑えてあげたり、手のツボを少し痛いくらいに押してほぐします。ハンドクリームを塗りながら行ってください。
お風呂上りなどの血行が良い時にマッサージをするとより効果的です。
また、指先のむくみは重力によって水分が下に落ちることによって引き起こされることもあるので手を上に伸ばしたり軽くストレッチを行うことで改善されることもあります。
防止方法2.生活習慣の見直し
塩分の高い食事や暴飲暴食はむくみを引き起こしやすく、食生活を見直すことで改善する場合もあります。
お酒を飲む方は休肝日を設けることや、冷たいものは体の代謝を下げてしまうのであたたかいものを飲む事、薄味の食事やカリウムを含む食材(海藻や果物)を摂取することも大切です。
カリウムは水に溶けやすい性質があるためスープなどの汁物や生で食べることの多い果物がオススメです。
また、質の良い睡眠をとることも大切であり、体を寝かせた状態はリンパの流れがよくなりむくみを解消します。
睡眠時間が短いとリンパを循環してくれる時間も短くなってしまいます。
適度な運動や水分補給もむくみを軽減してくれます。
健康的な生活を送ることがむくみ解消の一歩です。
指輪サイズを大きく調整する方法
指輪サイズが小さくなると指が圧迫されうっ血してしまったり、外せない、着けられないなどの原因になってしまいます。
サイズを大きくする方法は地金を伸ばす、地金を足すしか方法がないため、ほとんどの場合は修理専門店におまかせする形になります。
どのようにしてサイズを大きくするのかについてご説明します。
指輪サイズを大きく調整する方法1.「芯金棒」使って叩く
ジュエリーに使われている金・プラチナ・銀などの貴金属は延性、展性に富み、純度が高いと柔らかすぎるため合金を入れジュエリー加工に最適な状態にします。
金属は叩くことで地金を伸ばし1号程度までならサイズを大きくすることは可能です。
元ある地金を伸ばすため、ある程度の厚みが必要となります。
この時用いられるのが芯金棒という円錐のような形の重たい銀色の棒ですが、近年お手軽なサイズ直しセットが販売されています。
職人が使う物より安価で一緒にゴム製ハンマーなどがついているものもあります。
ゴム製のハンマーは指輪自体をなるべく傷つけることなく叩くことができます。
指輪サイズを大きく調整する方法2.専門の修理店で指輪を大きく調整してもらう
先程お伝えした芯金棒は、プロ仕様の物とは異なるため注意が必要です。
プロ仕様の芯金棒と比べサイズ、内径の円の精密さやしっかりとした重さがありません。
また、専門店で加工する際は金属に熱を加えると柔らかく加工しやすくなり、加工をしていくと締まって硬くなる性質を利用しながら職人が調節していきます。
熱を加えるなどの作業はご自宅では難しいため、無理やり地金をたたきつけることになり割れてしまう可能性や大きくならない場合があります。
簡単な修理に思えますが、リスクも大きいため修理専門店にて修理してもらうほうがいいでしょう。
ちなみに、地金が薄いものや大幅なサイズ直しの場合、地金を継ぎ足す修理が必要なため修理専門店にお持ち込みください。
まとめ
指輪サイズが合わなくなる原因やご自宅での調整方法、修理専門店での修理などについてご説明いたしました。
指輪のサイズ直しは専門的な部分が多く、また指輪は着け心地がとても重要なジュエリーのひとつです。
大切な指輪をなくしたり、壊してしまう前にまずは修理専門店に相談してみましょう。
ジュエリースミスでは正しいサイズをお測りし、その指輪により最適な修理方法をご案内します。
修理の可否の判断、お見積りのみでもお気軽に承ります。
お客様の大切なお品物だからこそ納期、価額、修理の方法全てにご納得頂いてからお預かりすることを心がけております。