ネックレスの留め金具は自分で修理できる?簡単に自力で直す方法

ネックレスが壊れてしまう場合、いちばん多いケースはチェーンが切れてしまうことです。
さらにその中でもチェーンと留め具をつなぐ丸い環(カン)が開いている場合が多いのです。

チェーンと留め具をつないでいる丸い輪っかのことを環(カン)といい、丸いものは「丸カン」、C型のものは「Cカン」といいます。

このカンは、首が絞まることのないよう、ある程度の圧力が加わると外れる仕組みになっています。
カンが開いてしまった場合は、カンを閉じたり交換したりするのですが、器用な方なら自分で修理することもできます。

 

目次

ネックレスの留め金具 7つの種類

ネックレスをつける際に大切な、首の後ろで留めるパーツを留め具、クラスプと呼びます。
引き輪&プレートがよく見る留め具ですが、最近では様々な種類の留め具が開発されていて用途によっても種類が違います。

留め具はつけやすく、外しやすいことが求められます。
またデザインに影響しやすいパーツでバリエーションも豊富なのが特徴です。

種類1.引き輪・プレート

ネックレスで一番多く、みられるのがこのタイプの留め具です。
輪っかの大きさの大小いろいろありますが、細いチェーンには小さい引き輪が太いチェーンには大きい引き輪が一般的には付いています。

引っ掛ける開け閉めする部分にはバネが入っていて、長年ご使用になったり、一年中ネックレスをつけっぱなしで生活されている場合などは、バネが劣化して開閉できなくなったり開いたままという故障が起きます。

バネの部分は貴金属ではないので、錆びてきてしまうのが原因です。

種類2.アジャスターチェーン

アジャスター・チェーンとは5~10センチくらいの鎖状か、スライドタイプの短いチェーンのことで、自分の持っているチェーンにに取り付けて使う便利なアイテムです。
引き輪のつける位置を変えることでチェーンの長さを自由に調節することができます。
ネックレスの長さによって印象が違って見えますから、その日の気分や着ている服装に合わせて長さを変えてみてください。

種類3.スライドチェーン

スライドチェーンは「スライドパーツ付きチェーン」とも呼ばれ長さをスライドできる便利な機能がチェーンに直接ついたタイプになります。
ネックレスを身につけた時に、もう少し短くできれば。と思ったことはないでしょうか?
スライドチェーンは引き輪とスライドパーツをもって引っ張るだけで自分の好きな長さに調節できるため、とても便利かつ人気のあるネックレスチェーンになります。

種類4.差し込み式クラスプ

パールネックレスによく使われる模様のついたパーツにバーを差し込むタイプです。
ワンタッチ式、プッシュ式などがあります。ネックレスを2連や3連にしたり、途中で結び目を作ったりと多彩なアレンジを楽しむことができるのがロングネックレスの魅力の1つ。

そのアレンジの幅を広げてくれるのがロングネックレス用のクラスプ(金具)やショートナーと呼ばれるアイテムです。

種類5.中折れクラスプ

平たい板のような形状のパーツをもう片方のパーツにひっかけて折り畳むようにして留める事ができるクラスプです。

「中折れ式金具」「中折れクラスプ」とも呼ばれています。
ちょっとごつごつしていて無骨な印象が強いデザインですが、フラットな形状なのでアクセサリーのデザインを邪魔しません。

時計の留め具として似た形の物が使われているのをよく見ます。

種類6.ネジ式

色石の連のネックレスやペンダント類に頻繁に使われているクラスプのひとつです。
付け外しの仕方も簡単で、着ける時はねじを締め、外す時にまたねじを緩めてからクラスプを外すだけで着脱が出来ます。

しかしデメリットもあり、どうしても両手でねじを回す必要があるためブレスレットなどには向きません。
それにアジャスターをつけることができませんので長さ調整も出来ないという事になります。

種類7.フック

S字型の金具の両サイドに、リングパーツのような丸カンのような金具がついているだけで、名前もそのまま「S字クラスプ」といいます。

使い方も至ってシンプルで、ネックレスやブレスレットのチェーンやヒモなどをクラスプの両端のリングに繋ぐだけで、あっという間に素敵なアクセサリーになっちゃいます。

真ん中がS字になっている事により左右どちらからでも開閉できるとても便利なクラスプです。
ラフな雰囲気でレザーやエスニックなアクセサリーによく使われます。

ネックレスの留め金具の修理ケース

ネックレスが壊れてしまったけれど、どこへ持っていけばいいのか分からず、そのままジュエリーボックスで眠っていたりしませんか?
修理を依頼する選択肢にはどのようなものがあるのでしょうか。

留め具そのものが壊れてしまったら交換するしかないのですが、間の環がひらいてしまった場合は閉じるだけなので自分でも修理できます。

自分で修理できるケース

アクセサリーの多くは、飾りになるパーツと留め具でできています。
「壊れた!」ともちこまれる修理の3割は、その飾りと留め具をつないでいる金属製の輪のようなパーツが外れた状態なのです。

実はお家に「あるもの」があれば自分で簡単に直せるんです!
用意するものはペンチ2個。先の細いラジオペンチが使いやすく理想的です。

100均で売っているものでもOK! ペンチが1個しかない場合は、コツがいりますがカッターでも代用できます。通販でプロ仕様のものも入手できます
輪の部分の端と端をペンチで掴んで開いた部分を縮めてくっつけていきます。

自分で修理できないケース

チェーン切れの中でもチェーンの途中が切れてしまった場合は熱を加えて特殊な機械を使った溶接が必要となりますので、残念ながら自分では直せません。

留め具とチェーンの間のマルカンを溶接しなくてはならない場合も同様です。

また、アジャスターチェーンやクラスプを交換しなくてはならない場合、石や真珠のネックレスのクラスプ替えも自分で直すのはかなり難しいことだと思われます。

→ジュエリー修理工房「ジュエリースミス」に修理を相談してみる

ネックレスの留め金具を自分で修理する方法

丸カン・Cカンがチェーンから外れた場合なら、ご自身で直すことも可能です。

必要なものは2個のペンチ。
100円ショップで売っているようなペンチでも大丈夫ですが、細かい作業のため、先の長いラジオペンチがおすすめです。

まず、カンの端と端を2個のペンチを使って付け合わせます。
金属には元に戻ろうとする性質があるため、ペンチでぴったりと付けていてもペンチを外すと隙間ができてしまいます。

このため、ペンチで付け合わせる時は少し通り過ぎる程度に合わせると、ちょうどいいくらいに調節されます.

用意するもの

マルカンを閉じる場合に必要なものは2個のペンチ。
100円ショップで売っているようなペンチでも大丈夫ですが、細かい作業のため、先の長いラジオペンチがおすすめです。

ペンチが1個しかない場合は、コツがいりますがカッターでも代用できます。
カンや留め具が無くなってしまったり壊れてしまった場合などはそれらのパーツも準備しなくてはなりません。

手順1.2つのペンチで、カンの両端をつかむ

開いてしまったカンの端と端をペンチでそれぞれつかみます。
あまり強くつかみすぎると傷ついてしまうので気をつけましょう。

ペンチが1個の場合は、ペンチでつかんだ丸カンをカッターの刃を折るすきまに差し込み、固定してもう片方のペンチの端をつかんだ方を動かし合わせてください。

端と端を縦の方向へ曲げて両はしをあわせます。横から持って来ようとするとうまくいきません

2.両端を合わせる

端と端を縦の方向へ曲げて両はしをあわせます。(横から持って来ようとするとうまくいきません)
一度で両はしをぴったりとつけることが出来た方は天才です!

初めてのときは、両はしをつけたつもりでもペンチをはずすとどうしても隙間ができてしまいます。
これは金属特有の元に戻ろうとする性質で、ちょうどで手を離さず通りすぎるくらいまで曲げると、よい具合にもどって合います。

ただし一度開いてしまったカンはふたたび開きやすいことや自分で修理するとカンにキズがつく場合もあることをご了承ください。

自分で修理する際にかかる料金

ペンチなどの工具を100円ショップで買えば数百円と輪環や留め具等パーツはアクセサリーパーツ専門店の貴和製作所や東急ハンズ、などで買うと1000円以下でそろえることが出来ます。

ただし一度開いてしまったカンはふたたび開きやすいことや自分で修理するとカンにキズがつく場合もあることをご了承ください。

また、本物の金やプラチナ等の素材は、宝飾業者専門のお店で購入しますので、一般の方が手に入れるのは難しいでしょう

ネックレスの留め金具を外部に修理してもらう方法

ネックレスが切れるなんて縁起が悪そうだしなにより大ショック…。
大切なネックレスが切れてしまったら一刻も早く修理したいですよね。

ネックレスの切れる原因として多いのは経年劣化、どこかに引っかけて切れる、子どもに引っ張られて切れる、などです。

とにかく大切なネックレスが切れてしまったらすぐに修理しましょう。
いちばん安心できて仕上がりも確かなのはプロに修理を依頼することです。

ジュエリーの修理工房に依頼

修理を受け付けてくれる駅の近くやショッピングモールなどで開店しているチェーン店。こちらは、他店で買ったものはお断りされる場合が多いです。

あとは個人が経営しているジュエリーショップ。店舗兼工房というところも多く修理内容によってはその場で対応してもらえます。
さまざまな種類のネックレスにも対応してくれますが、海外製品で金属が特殊なものは対応不可になる場合もあります。

しかし、何といっても一番良いのはジュエリー修理工房です。アドバイザーや職人が常駐しているため、場合によっては即日対応してもらえる場合もあります。
難しい修理も相談にのってもらえます。

→ジュエリー修理工房「ジュエリースミス」に相談してみる

ネックレスを購入したブランド直営店

切れたネックレスがブランド品なら購入した店舗に依頼するのがいちばんです。
ほとんどの場合、保証期間内であれば無料で修理してもらえるためです。

そしてこの時に必要になるのが「保証書」、修理依頼時には忘れずに持参します。
尚、ブランド品のジュエリーは購入店舗以外で一度でも修理をするとアフターサービスの対象外となったりブランド価値が下がる可能性もあるためまずは購入店に問い合わせてみましょう。

ただし購入店とはいえ切れたネックレスの状態によっては保証対象外や修理自体が不可なこともあります。
また海外ブランドの場合は修理を海外の職人がすることもあるため修理が終わるまでに数カ月以上かかることも珍しくありません。

外部に修理してもらう際にかかる料金

料金はお店やお品物の状態、修理内容によりますが1,000円~5,000円程です。(留め具などを新しくする場合には別途料金がかかります。)

ただし、ブランド品は修理代が高くなるもあり、また正規店以外で修理をすると今後,正規店でアフターケアを受けられなくなることがほとんどです。

また素材がわからない物については対応できないもあります。
素材がわからない物でも、パーツを交換したりカンを取り換えてしまう場合は問題ないことが多いです。

まとめ

ネックレスのチェーンの丸カンなどの留め具が外れた場合は、ご自身で直すことも可能ですが、それ以外の場合はプロに依頼して修理してもらうことになります。

買ったお店に依頼できない場合やネット通販で買ったもの、またどんな風に修理するかわからないものなどは、専門のアドバイザーとプロの職人がいるジュエリースミスにお任せください。

まずは状態を確認してまずはお見積もりをお伝えしてから、お修理させて頂きます。
また、郵送でのお修理も承っております。修理可否とお見積もりをお知らせしてから修理させて頂きます。

→ジュエリー修理工房「ジュエリースミス」にお見積を依頼する